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『自分でできる子に育つほめ方叱り方』要約&レビュー

自分でできる子に育つほめ方叱り方
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自分でできる子に育つほめ方叱り方』です。

最先端の教育メソッドをほめ方・叱り方という「声かけ」に落とし込んでいます。

3歳 〜 12歳 の子どもが対象

日本人に多いとされる「自己肯定感」の低い子どもは、謙遜文化による「ほめ不足」が原因ではなく、
「非効率的なほめ方や叱り方」が原因かもしれない、とのことで気になり読んでみました。

要約とレビューです。

著者:島村華子さん

著者の島村華子さんは、オックスフォード大学で児童発達の修士、博士過程を修了。
現在カナダの大学にて幼児教育の教員養成をされています。
モンテッソーリ 国際協会(AMI)の教員免許も取得している幼児教育の研究者。
レッジョ・エミリア教育にも詳しいです。

なんかすっごい子ども教育のスペシャリストって感じ。説得力ありそう

モンテッソーリ教育

モンテッソーリ教育は、医師であり教育家であったマリア・モンテッソーリ博士が考案した教育法。子どもの「自立」を促す。

教師(大人)の価値観で一方的に教え込もうとするのではなく、子どもの興味や発達段階を正しく理解し、子どもが触ってみたい、やってみたいと思う環境を適切に用意し、その環境と子どもを「提示」などによって結びつけ、子どもの自発的活動を促す。
子どもは、自分で選んだ活動に満足いくまで繰り返し取り組みながら様々な能力を獲得していく。(参考:モンテッソーリ教育について

将棋の藤井聡太さんが受けたことで話題になった教育法ですね!

レッジョ・エミリア教育

レッジョ・エミリア教育とは、アートやプロジェクト活動を大切にするイタリア発祥の幼児教育実践法の一つ。創造性を伸ばす。
モンテッソーリ教育とは「子どもの自主性や興味・関心を伸ばす教育に取り組む」という点で同じ。子どもへのアプローチ方法が違う。

モンテッソーリ人によって作られた教具(おもちゃ)を教材と捉える
レッジョエミリア教室だけでなく、公園などに身近な自然環境も教材と捉える

(参考:【総まとめ】レッジョ・エミリア教育とは?家庭での実践方法まで解説

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上手なほめ方3つのポイント

褒める

ほめるときには3つのポイントがあります。

成果よりも、プロセスをほめる

プロセスって何?

努力・過程・試行錯誤した手順のことだよ

「プロセス」ほめをする

「プロセス」ほめをしましょう◎

 例)「がんばって最後までやりきったね」「失敗してもあきらめなかったね」「いろんな方法を試したね」

取り組んでいる過程での努力や姿勢、やり方を工夫した点などにふれて励まします。

子どもは柔軟にいろいろな方法を試すことで、「成功できるかも」とがんばれるように。

もっと具体的にほめる

ほめるときに具体的な理由がないと、子どもにとって自分の優れているところ、努力が必要なところがわかりにくいです。

「おざなりほめ」をしない

「おざなりほめ」をしてはいけません。

 例)「すごいね!」「上手!」

中身のない表面的なほめ方です。

う〜ん、やりがち…

「人中心ほめ」をしない

「人中心ほめ」をしてはいけません。

 例)「優しいね」「頭がいいね」「かわいいね」

性格・能力・外見など表面上の特徴をほめるものです。

もっと質問する

子どもがどう感じたか > 親がどう思うか
が大切。

「はい・いいえ」で答えられる選択解答形式の質問

会話のキャッチボールができるような自由回答形式の質問

  1. どんなあなたも愛しているということを伝えること
  2. 子どものことをきちんと見てあげて、認めたり、喜びを共感するということ

が大事です。

上手な叱り方4つのポイント

叱る

叱るのはほめることよりも難しいです。罰を与える叱り方は絶対ブッブー×
4つのポイントがあります。

「ダメ!」「違う!」をできるだけ使わない

「ダメ!」「やめて」「違う」ではなく
「そうだったんだね」「わかるよ」から始めます。

う〜ん、余裕があれば…

結果ではなく努力やプロセスに目を向ける

ほめるときと同じく、「人中心」の批判ではなく、プロセス(そこに至った過程)を中心に声をかけます。

好ましくない行動の理由を説明する

ほめるときと同じく、なぜモラルとしてだめなのか具体的に説明します。
どこがいけないのか理由を説明しないとわかりません。

親の気もちを正直に伝える

「あなた」がどうだというのではなく、「わたし」はこう思っていると伝えます。

親自身が幸せであることが大切

緑のハート

日本では個性や多様性を尊重する考え方が受け入れられつつある一方で、「理想の母親像」なども根強く残っています。

親も人間。すべて完璧にやろうとしなくて大丈夫。

たまに人中心に子どもをおおげさにほめたり、イライラして叱っても、子どもがダメになるわけではないです。
子育てに絶対の正解はありません。

罪悪感を覚えたり、ダメだったと一日の終わりに反省することは人間誰でもあると思います。反省・成長を繰り返しながら、自分にできることをできる範囲でやる、ふに落ちたことをやってみる、そして我が子をたくさん愛してあげる、そんなリアルな子育てでいいのだと私は思います。

自分でできる子に育つほめ方叱り方より

まとめ

ちょっと理想論っぽいかもと思ったのですが、

 「全部完璧にできなくても大丈夫」
 「親も人間、子育てに正解はない」


と親に寄り沿う部分があったのがよかったし、安心しました。

学術的なエビデンスに基づいているし、いくつか例もあるのでわかりやすかったです。

しかしながら、後半がやたら「母」に向けてのメッセージだったので、世界で学んだ人でも、結局「母」スタンダードなのかーと感じました。

無条件に子どもを愛する、という根本は同じなのに、声のかけ方で関係や育ち方に影響が出てしまうのは心外ですよね。

やり方を知ってるか知らないかは大きな差です。
しかし実際のところ「ほめ方、叱り方」を知っていても、「ほめるとき、叱るとき」は感情を伴っているので、なかなか難しい。

「ほめ方、叱り方」を頭にとどめておき、

脱ぎっぱなしとかでいつも叱ってる夫にもやろう

と思いました。

まあ想像したそばから難しそうなので、日々トレーニングですね♪

大人が大人に対しても難しいので、子どもが素直に聞くうちにほめたり叱れたりできるといいな。
今、子は9歳なので、あと2年くらいかあ。

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